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2006年06月04日、ブログにて「『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズにおける、本文と口絵・挿絵の差異」をアップしました。この記事について上々の評価をいただく一方で、「まだまだこんな差異がある」という貴重な情報をいただきました。また、年がら年中、本シリーズに接しているうち、まだまだ未報告の差異を見出したりしました。そこで「『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ 年表」の時と同様、改訂版の形でウェブページの方に掲示することにしました。
「差異度」について:原作小説に対する口絵・挿絵の情報の齟齬について、「の」「のの」「ののの」の三段階で評価したものです。「の」が多いほど、情報の齟齬が大きいという評価です。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの憂鬱』 (舟)初っ端の口絵から、すんごい情報の齟齬が発生しています。本シリーズの口絵・挿絵の情報の齟齬の多さは、この時から始まっていたのでしょうか。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの憂鬱』 (舟)この挿絵、一発で制服と私服の差異に気が付いた方は、観察力に秀でている方でしょう。みくるの可愛さに見とれていると、気付かないかもしれません。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの憂鬱』 (舟)『涼宮ハルヒの公式』の中で、のいぢ氏本人が「勘違い」と語った情報の齟齬。しかしリボン付きのカチューシャを頭に付けた涼宮ハルヒのキャラデザインは「のいぢグッジョブ」と、逆に好意的に評価されている傾向にあります。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの溜息』 (舟)魔法使いの格好をしている長門以外、冬が近い時期にも関わらず皆が揃って半袖を着ているため、夏の出来事と錯覚してしまう恐れすらあります。この差異のため、冬服の時期にしか出番が無かった鶴屋さんの夏服姿を拝むことができます。 差異度:の
『涼宮ハルヒの退屈』 (舟)左耳を押さえていると記されているものの、右耳についての記述が無いため、「両耳を押さえている」というのが必ずしも誤りとはならないので、差異度は低めです。なおアニメでは、みくるが押さえているのは原作通り左耳のみです。 差異度:の
『涼宮ハルヒの退屈』 (舟)これについては「イラストで描いたのは一組分だけ」と解釈できるので、差異度は低めです。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの退屈』 (舟)後述する『涼宮ハルヒの消失』での差異とは逆に、メガネをかけていない状態なのにメガネをかけています。ちなみに漫画版(みずのまことVer)だと、この挿絵同様、長門はメガネをかけたままの状態で時間凍結をしています。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの消失』 (舟)恐らくハルヒシリーズに多数ある口絵・挿絵の差異において、最も有名な差異でしょう。差異の有名さを差し引いても重要なシーンなだけに、これの影響でメガネをかけた長門が入部届けを渡しているイラストを描く絵師さんが多いのも納得です。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの消失』 (舟)上記と同様の差異です。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの消失』 (舟)既に1作目の『涼宮ハルヒの憂鬱』で朝倉涼子はロングヘアでキャラデザインされているにも関わらず、どういうわけか4作目の『涼宮ハルヒの消失』では「セミロング」と記述されています。のいぢ氏はロングヘアで描いたけれど、谷川氏の中での朝倉涼子像はセミロングである、という情報の齟齬があるのでしょうか。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの消失』 (舟)花瓶を抱えたままで泣き続ける様子よりも、挿絵のように泣きじゃくっているさまの方が認識しやすくはありますが、持っているべき花瓶が無いというのは明確な差異です。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの暴走』 (舟)髪を結った状態がどんなものかと期待しながらページをめくると、描かれているのはいつも通りのみくると長門、というガックリ仕様になっています。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの動揺』 (舟)お盆に載っているコップの数については、「三丁」と言われたが、みくるはうっかり「2つ」しか持っていかなかったのかもしれません。しかし透明のコップと紙コップについては、言い訳ができない差異でしょう。(なおアニメでは、本文に即して紙コップ3つをお盆に載せています。) 差異度:のの
『涼宮ハルヒの動揺』 (舟)本文には「それは夏の残した熱が列島の上空にわだかまり続け、まるで四季の移り変わりを操る気象兵器を誰かが誤作動させているのではないかと疑えるくらいに暑かった、」(p.5)と、暖秋をイメージさせていますが、やはり11月に夏服は不自然です。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの陰謀』 (舟)髪の毛を結って髪型をいつもと変えているのに、挿絵はいつもと同じ髪型というパターンは『暴走』の時と類似しています。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの憤慨』 (舟)最初にメイド姿で電車に乗っている口絵を見てから本文を読むと、「あれ? 今、巫女姿で乗っているけれど、また後でメイド姿になって電車に乗るのか?」と、若干混乱をきたします。 差異度:の
『涼宮ハルヒの憤慨』 (舟)これについては、差異ではない可能性が高めですが、一応書き留めておきます。みくるは文芸部(SOS団部室)から美術部へ出かけるのに、メイド服の格好をしていたことになるのですが、特に服装についての記述が無いことから、「別にメイド服の格好で往復していてもおかしくない」と解釈できます。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの憤慨』 (舟)挿絵中の阪中のイラストが小さめなため、制服であるという断定はし切れないものの、今日では「制服である」という見方をする傾向が強いです。 差異度:の
『涼宮ハルヒの分裂』 (舟)まだ周防九曜があまりイラスト化されていないためか、二次イラストでは口絵準拠と原作描写準拠とで分かれる原因となっています。ただやはりイラストの印象が大きいせいか、口絵のようなストレートヘアで描かれる傾向にあります。 差異度:のの
『涼宮ハルヒの分裂』 (舟)周防九曜を紹介した時、明確に佐々木から見て橘京子と反対側にいる人物を示している以上、口絵の立ち位置は差異となります。 差異度:ののの
『涼宮ハルヒの分裂』 (舟)「そもそも周防九曜が喜緑江美里の腕を掴んでいるように見えない」と、イラスト自体が酷評されていたりもします。 以上が、今のところ発見されている『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの本文と口絵・挿絵の差異です。「のいぢだから」と諦められる一方、角川の編集者に問題があるのでは、とも。 |