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鎌倉検定3級「芸術・文化」頻出項目
栄西『喫茶養生記』
源実朝に献上された、日本に喫茶の儀礼が広まるきっかけを作った著作
鎌倉検定3級出題頻度 : 6回
- ●過去の出題傾向
- (4回)「『喫茶養生記』を記し、喫茶の儀礼が広がっていくきっかけをつくった僧」→「栄西」
- (2回)「中国から茶の種(苗)を持ち帰り健康保持によいと喫茶を奨励した栄西は、だれに『喫茶養生記』を献上した」→「源実朝」
●学習メモ(覚えておきたいこと・私的メモなど)
『喫茶養生記』の著者・栄西だけでなく、この著作を献上した人物・源実朝も問われます。
栄西は「寺院・神社」の分野においても、「壽福寺の開山」や『喫茶養生記』に関する内容で出題されます。
関連ページ:壽福寺 開山・栄西
「栄西(明菴栄西(みょうあんようさい / えいさい))」の生没年は1141年(保延7年)-1215年(建保3年)です。
栄西は日本に初めて臨済禅を伝えた人物で、日本臨済宗の祖とされています。
若い頃は比叡山延暦寺で天台宗を学びました。
1168年(仁安3年)と1187年(文治3年)の二度、宋へ渡り臨済禅を学びました。
帰国後は日本に臨済宗を広め、1200年(正治2年)には鎌倉に壽福寺、1202年(建仁2年)には京都に建仁寺を開きました。
(壽福寺は北条政子を開基とし、建仁寺は第2代鎌倉幕府将軍・源頼家を開基としています。)
栄西は宋から帰国した折、茶の種(もしくは苗)を持ち帰りました。
茶の効能を記した著書『喫茶養生記(きっさようじょうき)』を第3代鎌倉幕府将軍・源実朝に献上しました。
この著作は禅宗と共に、日本に喫茶の儀礼が広まるきっかけを作りました。
関連ページ:壽福寺 北条政子と源実朝の墓
『喫茶養生記』は上下2巻からなる書で、国の重要文化財に指定されています。
壽福寺が所有し、鎌倉国宝館に寄託されています。
『吾妻鏡』においては1214年(建保2年)、源実朝が二日酔いで苦しんでいる時、
栄西が茶一服と共に「所誉茶徳之書(茶徳を誉むる所の書)」として献上したと記されています。
日本史の授業においては1198年(建久9年)に著した『興禅護国論(こうぜんごこくろん)』が栄西の著書として第一に挙げられますが、
鎌倉検定においては源実朝に献上した『喫茶養生記』の方が重要になります。
「栄西」には2通りの読み方がありますが、
鎌倉検定の公式テキストブックでは「ようさい(えいさい)」と、「ようさい」の方を主としています。
索引で「え」の方を見ても「栄西」の項目が無いので注意しましょう。「よ」の方にあります。
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