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第4回明治オープン体験記
はじめに
今回の体験記は、早めに書いた事と、主催との連絡不足のため、問題が少ない上、取り上げられなかった情報もかなりあります。
正直なところ、主催の人とつながりを持っていませんと体験記はほとんど自分の記憶に頼ることになってしまいますので、間違いがありましたら是非御指摘願います。
第4回明治オープン体験記Part1
1996年5月18日開催
正午
明大前駅の周囲は既にソレ系の人達が占拠していた。しかし、その中に見たことのある人の顔が少ない。4月に新入生が入り、新しくクイズ連盟に加入したサークルが多いせいだろう。
人が集まってきた頃、うちのサークルの黒巣弘路が、焼酎「秋田の酒」を持ち、「秋田を飲んでやるぜぇ〜」などと秋田芳巳さんにケンカを売るというおもしろいアトラクションを見ることができ、いい暇潰しになった。
午後1時
時期的に新入生がたくさん来ていることもあり、ざっと勘定して300人ほどの参加者が集まっていた。参加者の3分の1程度が新入生枠適用者だった。200人の中の上位60人に入ればよいのだから、結構楽に予選通過できると踏んでいた。司会者が入ってきて、予選のペーパークイズがスタートする。
予選ペーパークイズ
- 問題数50問
- 制限時間13分
- 通過枠は66人(加えて新入生枠14人)上位2名は1R免除
問題のレベルは昨年に比べてやや難しいが、それは皆同じ条件と考え、わかる問題を先に埋め、残り時間を思い出せそうな問題に費やした。
13分があっという間に過ぎる。解答用紙の回収が終わると解答発表が行われた。自己採点では28点とまずまず。有力どころの秋田さんが30代後半、田中伸之さんが32点という結果を聞き、予選落ちはなさそうだと安心する。
新入生の方の通過者が発表され、1Rのハンデ付き早押しが始まる。見ている限り、こいつら本当に新入生か?と思えるほど押しが早い。この中の何人かが世代のリーダーとなるのだろう。
新入生側の1Rが終わり、上級生側の予選通過者が発表される。トップはやはりというべきか秋田さんで38点。次々と通過者が発表され、26位で私の名が呼ばれる。
1Rハンデ付き早押し(64人→32人、新入生は14人→6人)
- 各組8人の8組に分かれ、各組4人抜けの早押しクイズ
- 1〜2枠は 1○1×
- 3〜6枠は 2○2×
- 7〜8枠は 3○3×
- 何組目の何枠に入るかはペーパー上位順に選択できる。
私は1発勝負で決まる1○1×や、徹底的に攻めなければならない3○3×では勝てそうになかったので、2○2×を選択することだけは先に考えていた。
自分の順番が回って来た。前に選んだ人は23人しかいないはずなのに、2○2×の枠がすでに半分減っていた。誰がどこを選んでいるのかはわからないので、残っている中で一番早く回ってくる3組目の6枠を選んだ。
3組目の控え場所へ行くと、アタックの予選で一緒だった宮崎君と宮沢さんがおり、更に東京工業大学の強豪関戸幸太がいた。更にあとから前回のチャンピオン・永井荘一郎がやってきて、この組はハズレじゃないのかと薄々思い始めた。
1Rが始まる。問題や1組目の様子を見ようとしたが、主催の意図的なものか、この控えの場所からでは何をやっているのか見えないし、問題も聞こえない。そうこうしているうちに自分達の出番が回ってくる。
(う〜ん、しょうがない。問題傾向がわからないから、最初のうちは様子を見ていこう)と心の中で思っていた。
1問目「発売された当初は「鋼鉄よりも固い/」
誰かが押した。そう思うと同時に
「ナイロン!!」
という、1枠の関戸の声が響く。いきなり通過枠が1つ減る。(これじゃ、7人中3人抜けと変わらないじゃないかよ〜。やっぱりこの組はハズレだ)
続く2問目3問目は、あれ?あれれ?と思う間に隣にいる7枠の永井が2連取。こうなれば遅かれ早かれ永井は抜けるだろうから、6人中2人抜け同然となった。(やっぱりこの組は大ハズレだぁ〜。と嘆いても始まらない。まだ4問目だが、攻めに転じないとやばそうだ。)
4問目。何やら長い前振りで、あるアフリカの国を答えさせる問題のようだった。この時すでに1つの国が頭に浮かんでいた。
「〜(前振り)で、かつてはエチオピアの州/だった」
マイクが向けられるまでに、(そういえばあの国はエチオピアから独立した国だったっけ)と考えながら、
「エリトリア」を答え、1○とする。
5問目。福井県にある曹洞宗のお寺を答えさせる問題で運良く解答権を取り「永平寺」を答え、勝ち抜けを決める。その直後に永井も勝ち抜け、残された5人に対してが凄いハズレとなってしまったようだった。
このラウンドでは組み合わせのアヤもあり、前回ファイナリストの吉屋大樹、セミファイナリストの金谷竜太郎、リバティ期待の黒巣弘路、渡辺徹といった有力どころが消えていった。
第4回明治オープン体験記Part2
2Rは各組(8人→2人)
2R A 早押しボードクイズ
- 早押しクイズを出題し、誰かが解答権を得た時点で出題ストップ。
全員が答を書き・・
- 解答権を得た人
- 正解:不正解者の人数+1P
- 誤答:正解者数分×が付き、更に2問休み
(無理押しを防ぐため、全員不正解の場合でも2×が付く)
- それ以外の人
- 20P先取で勝ち抜け 7×で失格
「またハズレを引いた・・・」このブロックを選択し、対戦相手の面々を見たときに頭に浮かんだことだった。田中伸之さん、栗田修、深澤岳大と、優勝候補が3人もいた。
クイズが始まると、とにかく押すポイントが早い。(私が遅いとも言える)「おいおいスピード違反だよ」などというギャグを飛ばす暇もない展開の早さだった。結局、このブロックの出場者8人の中で、早押しの解答権を得られなかったのは私1人だけだった。
序盤、栗田がゾロアスター教の教典(アヴェスター)を答えさせる問題で痛恨の誤答。いきなり4×となってしまう。それに対して深澤は荒稼ぎし、田中さんはコツコツと点を稼いでいた。
中盤、深澤が15ポイントに到達し、早押しでのリーチをかける。が、一時は終わったと思われた栗田が「ケルン」「ブラック・ジャック」と2問連続で大量得点を稼ぎ、大逆転のトップ抜けを果たす。そうなると残る1つの椅子をかけて、誤答を恐れぬ熾烈な早押し合戦が始まる。
私は勝ち抜けが絶望的とはいえ、一矢報いようと懸命だったが....
問題「元々は夫のフロレスタンを/」
快心の早押しを決めたはずだった。が、解答権を得ていたのは田中さんだった。(強すぎる・・・)結果、この「フィデリオ」を正解して4点を追加し20ポイントに到達した田中さんが2人目の勝ち抜けとなった。
「フィデリオ」:ベートーベンが作曲した唯一の歌劇。大まかな内容は、主人公のフィデリオが夫のフロレスタンを助けるために男装してレオノーレを名乗り、身代わりとなって死ぬという話。
正直、早押しの差は歴然としていたが、正解数では他の人と余り差はなかったし、振り返ってみると私にも勝ち抜けられるチャンスがいくつもあったので、まだまだ勉強不足だと思い知らされた。
2R B 変形サバイバルクイズ
- サバイバルクイズを行い、残ってしまった1人が箱の中からボールを引き・・・
このブロックのプレイヤーは皆均衡した力を持っていたが、神野芳治、上野裕之さん、村上浩一君の3人が早押しで一歩リードし、結局この3人が残るところまでで、みなボールを一度も引いてはいなかった。
最後の失格者を決めるためのサバイバルが行われる。1問目を村上君が正解。次に上野さんが正解し、神野が初めてボールを引くことになる。結果、運良くセーフ。仕切り直しとなる。
次もまた村上君が先取。再び一騎打ちとなるも、今度は神野が正解し、上野さんがボールを引く。結果はまたもセーフ。緑のボールが塾生の渡辺の元に投げられ、渡辺も見事キャッチし、塾長と塾生の絆の強さを改めて感じる一幕も見られた。
3度目、神野が先に正解、続いて上野さんが正解し、連続で1番手を取っていた村上君がボールを引くことに。ここで緑を取れば盛り上がるのだろうが、運悪く赤のボールを引きあえなく失格。
結果、神野と上野さんが勝ち抜けを決める。
2R C イントロクイズ
イントロに関して私は素人同然なので批評は不可能だが、ここは
「ホネホネロック」
の一言に尽きます。
結果の方は、石渡健太郎さんと「ホネホネロック」を正解した鈴木芳崇さんのOBコンビが勝ち抜け。「ポンキッキ」は誰もが通る道なのだろう。
2R D 目隠し条件バラバラクイズ
- クイズはまず早押しで出題され、
誤答をした場合はその不正解者を除いた人達でボードクイズ
- 勝ち抜け条件が8人全員違い、その条件は
- 3○1×
- 5○2×
- +4Pで誤答は−1P
- 2連取を2回(ボード正解含む)
- ボードで3P
- 早押し1Pとボード2P
- 8の倍数の問題で正解
- 40問終了で勝ち抜け(いわゆる他力本願)
- 解答者達に条件はわからない
勝ち抜けの条件がバラバラというこのクイズで、本人達はどういう感覚でクイズをしているのか一度体験してみたいものである。1回の誤答であっけなく飛んでしまったり、早押しで何問正解しても無意味である条件の人は、見ていてちょっと気の毒になる。
ここもまたCブロック同様、ルールがルールだけに批評は難しいので避けさせてもらいます。
結果、5○2×早押しというこの形式では少しきついと思われた条件で、誤答0で確実に5問正解した山田郁久君が1人目の勝ち抜け。2人目に8の倍数の問題で正解という変則的な条件の本藤智保が、24問目で幸運を射止めて勝ち抜けた。
2R E 青天井サイレントタイムレース
- サイレント形式(正解・不正解はその場で教えない形式)
- 3分33秒のタイムレース
- 問題数がそのまま得点で、誤答はその分マイナス
(つまり1問目1点、2問目2点・・)
このラウンドには秋田さん、池田忍、永井、沼田正樹といった強豪が、Aブロック以上に集まった。
クイズがスタートすると、とにかく沼田が一人で解答権を取りまくる。ルール上正解・不正解はわからないものの、不正解の分は倍の正解で補うという戦法なのは明らかだった。一人に問題を占領されると、他のプレイヤーはかなりやりづらそうで、ちょっと無茶なんじゃないのかという押しも目立った。その中でも秋田さんと忍は着実に解答権を取り、答えていく。
短いようで長かった3分33秒の戦いが終わる。勝ち抜けは沼田と、秋田さんか忍のどちらかだという印象だった。クイズの解答発表後に続いて、得点発表がされる。1位は大方の予想通り、ダントツで96点を稼いだ沼田。しかし2位は予想に反し、全く目立っていなかった永井が58点と高得点を稼ぎ準決勝進出を決めた。3位以下は30点以下と、意外な大差がついていた。秋田さんと忍は解答権をたくさん取ってはいたが、その分誤答によるマイナスが多く、逆に永井はわずか3問しか解答権を取らなかったが、確実に正解をして高得点をモノにしていた。ある意味、冷静さが生んだ勝利とも言える。
第4回明治オープン体験記Part3
準決勝は各組(6人→2人)
準決勝 A ハードルクイズ
- 早押しクイズで2問正解すると一問多答クイズにチャレンジ
(早押しの正解はポイントにはならない)
- 一問多答は、決められた順番に答えてもらい、正解の分だけポイントが入り、全部答えるとボーナスでさらに5点が入る
- 早押しクイズでの誤答は2問休みと通算ポイントから−3
- 早押しクイズ50問終了時でポイントの高い上位2名が決勝進出
敗者復活2名を加え、準決勝が始まる。このブロックは栗田、神野、鈴木さん、永井と、敗者復活の2名が入った。
序盤戦は拮抗した早押しが展開され、多少のお手つきが目立つ程度だった。最初に神野が早押し2問正解し、一問多答にチャレンジする。
「出羽三山を標高の高い順に」
会場にどよめきが走る。「月山(1984m)」を答えるも、「湯殿山(1504m)」を答えるところで「羽黒山(419m)」を答えてしまい、大量得点のチャンスを逃してしまう。
一問多答の問題が予想よりも難しい事が察しられ、誤答によるマイナスポイントを挽回するチャンスが少ないと見るや、急に早押しがおとなしくなってしまう。
30問終了時で、神野、鈴木さん以外の4人がマイナスポイント。神野だけは強気の押しでありながら全く誤答をせずに一問多答にチャレンジし続け得点を稼ぎ、1回程度の誤答ならびくともしなくなり、更に強気で行けることができ、それが得点につながるという展開でトップを独走。この時点で既に決勝進出を確実にしていた。
終盤、最初に動いたのは栗田だった。猛チャージをかけて今までのマイナスを取り戻し、更にプラスにし、鈴木さんを抜いて2位に浮上する。次に永井が動き、
「オリンピックの水泳で金メダルを獲得した日本女子選手を、獲得順に」
という問題でボーナス点を上げ、残り4問の所で栗田を逆転し2位となる。栗田もこのまま終わらせたくはなかったが、一問多答をかけた50問目で「ブルゴーニュ」を誤答し、あえなく幕切れとなった。
決勝進出は神野芳治、永井荘一郎の慶応ワンツーフィニッシュとなった。
準決勝 B スーパーはさみクイズ
- 1セットにつき1人2回しか答えられない
(誤答はそのセットの解答権が無くなる)
- 最初に答えた問題と2回目に答えた問題の間の問題数+2が得点となる
- (例)○○◎1234567◎
<◎が自分の正解、間の数字が途中の消費問題>
となると、7+2=9ポイントが得点
- 4セット構成で、各セット順に5問、7問、9問、11問限定
こちらは田中さん、上野さん、石健さん、山田君、本藤、沼田がチャレンジ。
最初の2セットは問題数が少ないこともあり、次へのつなぎのような形で終わる。
3セット目にようやく大きな動きが見られた。田中さんが大量得点を上げ、早々と決勝進出同然とする。それに続き山田君も着実に点を稼ぐ。逆に、上野さんがなかなか得点を上げられずに終わる。
4セット目、勝負に出た上野さんが誤答し戦線離脱。田中さんは更に点を重ね安全圏とする。最後は大量得点のチャンスがある本藤と2位につけている山田君の勝負となるが、最後の問題を本藤が誤答し、Aブロックと同様の幕切れで終わる。
決勝(4人→1人)
- 早押しクイズ1問正解で箱から札を1枚引いてもらう。
(誤答は2問休み)
- 箱は1から5まであり、最初は1から引いてもらい、当たりを引いたら次へ移れる。
(当たり札は、先へ行くほど割合が少なくなる)
- 5の箱で当たりを最初に引いたプレイヤーが第4代明治オープンチャンピオン
準決勝の出場者はA・B各ブロックごとに隔離されていたので、お互いの準決勝は観戦していない。というわけで、4人にとってはこの決勝戦直前で対戦相手が明らかになった形である。
決勝進出者
- 神野芳治 慶応大学2年
- 鳥商人を始めとし、いくつかのクイズサークルに所属。
- 準決勝での勢いを持ち越せるかどうか。
- (この後の飲み会で、飲む前から一悶着に巻き込まれる)
- 永井荘一郎 慶応大学4年
- 前年度のチャンピオン。
- 2年連続優勝達成なるか。
- (この後の飲み会で、黒巣に地獄突きを喰らう)
- 田中伸之 東京工業大学大学院2年
- 今年既に優勝1回、準優勝1回。
- 関東のメジャー大会最多の6勝目なるか。
- (この後の飲み会で、黒巣にからまれる)
- 山田郁久 一橋大学2年
- 各ラウンド着実に勝ち抜けてきた実力者。
- 力を十二分に発揮できるかがカギ。
- (この後の飲み会で、作者は面識がないのでどうなったかは知らない)
序盤は混戦だったが、中盤から田中さんが一歩リード。それを追って神野が6問連続正解をするが、当たりを引けたのは1の箱でだけ。その後も神野は3の箱まで進み、追いすがる場面もあるが、田中さんが終始他を一歩リードし、5の箱3度目のチャレンジで当たりを引き、見事優勝を決めた。
フィナーレ
優勝した田中伸之さんには賞金の500マルッカ(フィンランドの通貨)が贈られました。これで関東の大会6勝となり、秋田さんの5勝を抜きトップとなりました。う〜ん、私はこんな人とやり合っていたんだよな〜
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