1998/12/13
20世紀クイズ王の予選に参加。伝言板の方で「ハガキ落ち?」と書いていたが、予選通知は3日前にちゃんと届いていた。対応がずれ込んでいたようだし、ハガキ落ちは無いと分かっていても、届かないとやっぱり不安だった。ところでこの番組、関東の方はハガキ選考の段階で5〜10倍の倍率だそうで。こんな狭き門なのに、何で私はハガキ落ちが無いと分かっていたかというと、「オファーがあったから」。大規模なクイズ番組を立てるとき、有力どころを招待するのは、多分このページを見に来ている人なら御存知でしょう。そうなると「何でお前が招待選手なんだ?」という当然の疑問をぶつける方がいらっしゃるでしょう。それは私なりに色々考えました。その結論として、一つの答えを導きました。それは「イロモノ」。ほら、あの番組にもいるでしょ、ポロリ要員とか。そうなると私がポロリをって、いや例えが悪かったな。私と同世代のプレイヤーには、ウルトラ、史上最強、FNS、アタック、高クイといった、豊富な番組出場歴を持つ人は他にいくらでもいます。しかし「テレビ東京のクイズ番組に2度出場」(あと東京メトロポリタンテレビも)というクイズ歴を持つ人は恐らくいません。上の世代にさえも滅多にいないでしょう。ていうか、こう結論付けないとオファーがあった理由がつきません。一部では「ホームページのカウント数」とも言われていますが、高クイや衛星波のクイズ番組への出演歴があり、2万ヒット超のミスター・お先真っ暗が連絡無しな上、ハガキ落ちしている事実から、それは考えづらいです。
TBS地区の受験番号が早いプレイヤーでクイズ歴を比較検討
番号 | プレイヤー | 番組歴 | オープン歴 |
---|---|---|---|
1 | 鰐部哲也 | アタック・グラチャン、ソリトン出場他沢山 | クライムカップ準決勝 |
2 | 金澤敏幸 | アタック優勝、FNS出場 | 第1回K−1優勝 |
3 | 沼屋暁夫 | 史上最強出場、高クイ2度出演 | 第3回デカダンスカップ優勝 |
4 | 鈴木舟太 | テレ東のクイズ番組に2度出場 | 第1回都立オープン優勝 |
5 | 金谷竜太郎 | アタック優勝 | 第3回藤井杯優勝 |
6 | 深澤岳大 | FNS史上最年少出場 | ’97マンオブ優勝 |
ほ〜ら、イロモノだ。それにスケールの小さいクイズ歴も、見かけ上は遜色無かったりするから便利だ。ちなみに上記の通り、私の受験番号は4番。てっきりウルトラクイズ王や史上最強で活躍した人を先に招待しているものと推測していたが、それより一回り下の世代を優先させたっぽい。個人的にはさらに一回り下の世代も注目して欲しかったけれど、番組出場歴がネックになったのでは無かろうか。
聞いた話によると、この番組のスタッフ(人数は不明)は第7回法政オープン(1998/11/14参照)をリサーチしていたそうな。何でも感想は「難しすぎる」だそうで。そりゃそうだ。第7回史上最強のカプセルクイズで西村顕治さん&小林聖司さんが共に不正解だった「シナゴーグ」を、2Rの早押し、しかも「ヘブライ語では「ベートクネセット」/」だけであっさり正解しちゃってるような大会だもの。この事象より、クイズ問題の難易度自体は、通常のクイズ番組をちょっと難しくしたくらいと推測される。ただ最近「問題難易度」って言葉自体もややこしいからな。「どう難しいか」が議論されるご時世だし。こっちが考えてる「難しい」と、読んでいる方の「難しい」が違ってることも良くあるし。ここでの「難しい」は、「一般生活ではあまり聞かない知識に関する難しい」というところかな。
前置きが長かったけれど、会場の赤坂へ出頭。受付で黒巣や大門、牟禮らと会う。昨日のマンオブに参加した関西の面々は、ここで受けて関西地区で採点してもらうそうな。だったら私もここで受けて、ボーダーの低そうな地区に....えっ、ダメ? 黒巣の話によると、深澤、ラガーも招待されたらしい。法政リバティから4人も招待された人がいるんやね。サービス写真はただの証明写真を持ってきたけれど、皆は揃って工夫をつけた写真。黒巣のインド旅行中の写真はポイント高し。
アンケートに記入。200万円の使い道。「奨学金返済」じゃダメだな。「パソコン機器の充填」にしておこう。自己PR。当然「インターネット」絡み。スタッフ記入欄に「面接」という項目があり、気になった。「やっぱりバラエティクイズ?」とも想像したが、終了予定時刻までにこの人数(TBSには400〜450人ほどの挑戦者がいた)を面接で捌けるはずがないので、このアンケート用紙が何かの使い回しと決め、以後考えないことにする。
まだクイズ開始まで時間があったので、テキトーに他の参加者とお話。昨日販売された「サイコロカップ問題集」に掲載されている「サイコロ・サーガ」が結構ウケていた。「舟太さん、決勝戦では矢野と剣で斬り合いをやったんですか。サイコロカップって凄い大会だったんですね。」などの反響。でもあれ、4行目に「行われる」が二度使用されている、「私もスタッフも何で気付かなかったんだ?」という誤植があるんだよね。この文章を読んだ日本語の分かる人は「何だこりゃ? 舟太って日本語知らないんじゃない?」と糾弾せず、あたたか〜い目をしながら、鉛筆で横線を引いといてください。
色々話すと、相当な数の学生プレイヤーがハガキ選考で落ちているようだった。もしオファーがなかったら、私もそうなっていた可能性の方が高い。もし予選落ちなんかしたら、ハガキで落ちていった人々に顔向けできんな。
上野さん。「最近、どんなギャルゲー、面白い?」とのコメント。「ゲーム」なら分かるんですけれど、最初から「ギャルゲー限定」ですか。近況のネタに使いすぎたな、こりゃ。でもこれで笑い取れるから、これはこれで良いかも。ちなみに最近面白いギャルゲーゲームは「I.Q」。まだ2回しかプレイしてないけど。ちなみにハイスコアはI.Q280。ゲームだけでなくクイズらしい話も。「20世紀最初の日って、何曜日だろう?」という素朴な疑問が浮かんだ。I.Qの低さを露呈する手計算で「火曜日」と決定。出題されなかったけど。
そろそろクイズの開始時間が近づいてきた。席はほとんど埋まっており、私同様に招待されたプレイヤーも回りに着席していた。私の席は一番はじ。前は沼屋、後は金谷。ぬまっちは職業を会社員ではなくDJにしていた。金谷はグーグーお腹を空かせていた。日曜午前の赤坂はファーストフード以外、飲食店は閉まってるから大変だ。ちょっと頭を摘んで「ボクのアンパンをお食べ」と勧めたが、「ここじゃ食べらんねーだろ」と断られた。
斜め後ろは能勢さん。「オフ会は面白かった」そうで(具体的にどう面白かったかはさておいて)。結婚カードありがとうございました。「200万円はクイズ殿堂を建てる資金に使う」なんてことを言わず、幸せなご家庭を築く資金にしてください。
すぐ隣が瀬間康仁さん。よくよく考えると、瀬間さんを生で見るのは初めて。後ろの能勢さんと色々お話ししていた。今思うと、話しかけておけばよかった。また後悔。
いよいよスタッフからの口頭指示が始まる。噂では三択と聞いていたが、一問一答の筆記クイズ。福留さんに司会を断られた挙げ句、ボロクソにけなされていることが関係しているかは分からないが、スタッフがこのクイズ番組に賭ける熱意は半端じゃ無さそうだった。「ウルトラ」みたいに名前で視聴率を取るのは難しいから、内容を良くしないとね。
問題数50問に対し、制限時間は30分とかなり長い。「うっかりミス」はまずしないだろうという時間である。問題の方は20世紀に絡むだけあって、歴史、芸音が多かった。1問目の「「青い山脈」の作曲者(服部良一)」を「万城目正」(「愛染かつら」の主題歌の作曲者)と大ボケスタート。これを皮切りに、凡ミスを連発。「禁酒法の正式名称」(ヴォルステッド法)を思い出せなかったり、「コミンテルン」を「コメコン」と勘違いするなど、誤答例は枚挙にいとまがない。半分くらいしか取れて無さそうな、さえない内容に終わった。予選通過は全体の出来が分からない以上、胸を張れる自信はない。問題の内容は、「殿内芳樹」から「H氏賞」を答えさせるなど、問題がよく練られている良問が揃っていた。傾向としては、日録20世紀あたりを読んでおけば合いそう。
懐古的芸音が結構多かったので、岡村悟史さんが強そう。実際、日本初のミリオンセラーや「キューポラのある街」の監督を即答してくれたし。本戦が予選と同じ傾向なら、岡村さんの芸音旋風に注目かも。
駅までの帰り道での提案。偽ヒャックマンとして「ニヒャックマン」を登場させる。ワイルドブルー横浜での本戦は「ドキッ!まるごと水着、男だらけのクイズ大会」にするとか。視聴率激減だな。駅前でいくつかの集団に分散していったので、秋田さん、Ryuさん、黒巣、ラガーの「格闘技グループ」にコバンザメ。サブウェイにて談笑。私は格闘技談義を聞いてただけだけど。
1998/12/28
2日後にワイルドブルー横浜へ行くということで、水着が大丈夫かという理由付けのもと、一橋学園のエグザスへ泳ぎに行く。本来なら新宿区民プールを使いたかったが、この時期一般利用可能か疑わしかったので、確実に泳げるところを選んだ。着替えて泳ぐ。すぐヘトヘト。25mプールの端から端までは泳げるけれど、持久力がないのですぐ肩で息。日頃不健康な疲れ方しかしていなかったので、何だかスポーツしたなぁという感覚。
帰り道。電車の道のりをショートカットするため、小平まで歩く。途中、この近くに金谷の家があることに気付き、ちょっと寄ってみる。
「おっ、ここだ、ここだ。(ピンポーン)
....返事がないな。
でもドアの魚眼レンズからは明かりが漏れてるぞ。
もう一回押すか。(ピンポーン)
ちっ、居留守使ってやがるな。よし、妄想してやれ。(鈴木舟太の必殺技「超・妄想」が発動。)
きっと金谷は女を連れ込んで、東急ハンズあたりに行くと4000円くらいで売っているミニスカサンタの格好を無理矢理させているに違いない。ぜひおれにもやらせ....いや、やめさせなければ。(ピンポーン)
か〜〜な〜〜た〜〜に〜〜く〜〜ん〜〜〜〜、鈴木サン太がプレゼントを持ってやってきたよ〜ん。あ〜〜け〜〜て〜〜く〜〜れ〜〜ぇ〜〜〜〜。」
タチの悪いイタズラに恐れをなしたか鈴木サン太のプレゼントに引かれたか、金谷はドアを開けて出てきた。どうも新聞勧誘や宗教流布と見ていたらしい。でも明かりが漏れてるから、居留守使っても人がいるのはバレバレなんだよね。約束通りプレゼントとして「飲みかけのカナダドライ」を渡そうとするが、「いらねぇよ」と無碍に断られた。その後、小平駅まで送ってくれた。嗚呼青春の一ページ。
1998/12/30-31
TBSの番組「20世紀クイズ王決定戦」の関東甲信越地区大会に参加。午後5時半に鶴見到着。西村友孝、市川尚志、日高大介と遭遇。バスにホイホイついて行く。(←お前年上だから先導する側だろうに)日高が参加者とおぼしき見知らぬ女子学生に話しかける。てっきりクイズ好きな素人と判断していたが、東大クイズ研の人らしかった。
午後6時、一般営業終了間際のワイルドブルー横浜に到着。わざわざこんな所を会場にするってのは、相当な裏工作があったんだろうな。深夜とはいえ、テレビは宣伝効果抜群だし。(実際、あとでビデオを見返したら宣伝をしていた。)ロビーにいると、続々と参加者が集まる。午後6時半から受付が始まる。並ぶのが面倒臭いので、ほとんどが入場を終えた午後7時に受付。これで入場順にゲートクイズなんてやったら大笑いだけど。ゼッケンはちょうど真ん中の50番。番号はおおむね五十音順らしい。
更衣室にて着替え。結局「ブーメランパンツ」やら「シングレット」やらと騒いでいたが、皆無難な水着にTシャツを着用。ラガーが藤原組のコスチュームや、ムエタイ選手がよく頭に付けている輪っかなど、自前で豊富な小道具を用意していた。本番で実際に使ってたら面白かったのに。
午後7時半、筆記試験。ディズニーランドの「魅惑のチキルーム」みたいな南国ムードたっぷりのイートショップにて。クイズをするのに最も似合わない場所の一つである。ペーパースタート。「同点の際のサドンデスに使う」と言われていたが、本当にサドンデスなら近似値クイズ2、3問で十分なはず。これを使って何かやるというのは薄々感じたが、それがどんなトラップでもクイズにはマジメに取り組むのみ。問題は、レベル的には統一予選のものとあまり変わらぬ印象。わざわざもう一回やらせるほどのペーパーではなかったと疑問が残る。
午後8時、お食事。金谷竜太郎と一緒に食べる。「TBSのベントーはうまいね」などとたわいのない会話。まだ私が半分食べ終わる前に、金谷は「ごちそうさま」をしていた。金谷は「弁当もう一つ食べたいな〜」と、スタッフの方に行くが、忙しそうで声をかけづらいという。変なところで小心ダスな。スタッフが何か大声で怒鳴っているが、川のせせらぎの方が大きくて全然聞こえなかった。
「なぁ舟太、あれ何て言ってんの?」
「さぁ。「弁当余ってますから、食べたい人はジャンジャン食べてください」って言ってるんじゃないの?」
「えっ、ホント! よし、食べに行くぞ。」
私もつくづく罪作りな奴だのう。どうやら「もうリハーサル前の説明を始める」とか言っていたらしい。いくつかのオカズを金谷にプレゼント。弁当、即、空っぽ。
午後8時半、リハーサル説明。番組作りをするに当たっての、参加者の立ち居振る舞いなど。他の箇所ではバイトのスタッフに同じ様なことを言ってるんだろうな。しっかしこれだけ前準備して、使われる映像は2時間も無いんだよね。番組作りは大変だ。
午後9時、リハーサル。まずオープニングの全員集合。こういう部分ではあまり目立ちたくなかったので、見切られそうなはじっこをポジションにする。(←案の定、テレビには映ってなかった)集合したあとで、有名どころの紹介手法。かなりどころか、相当いい加減だった。参加者の資料管理はどうなってるんだろうか。まっ、テレビ番組が欲しいのは「名プレイヤー」ではなく「クイズ王の肩書きを持っている人間」だからね。何もテレビに限ったことでもないけれど。
その後のリハーサルは「一度番組と同じ形式を通してやる」ということだったが、手際悪すぎ。本番は大丈夫なのかと、素人が余計な心配をしたくなる。おまけにクイズの問題が聞き取りづらい。室内空間の広さの割に、スピーカーからの音声が小さい。普段の室内施設のスピーカーも使っているようだったけれど、「大体聞こえればいい」という普段のアナウンスと、「一字違いで大違い」のクイズ問題とでは訳が違うんだから。参加者に問題が聞こえないまま進行される恐れもあったので、リーダー格らしき人に「効果音とか音がかぶると、問題が全然聞こえませんよ」と注意しておく。素人の意見に耳を貸すかは知らないけれど、言わないよりはマシだ。結局、参加者を使ったリハーサルは○×と三択までで、早押しはスタッフがチェックしていた。
午後11時半。番組本放送スタート。北から南までの放送が、音声のみ聞こえてくる。CM明けから関東甲信越地区の紹介が始まる。いくつかの間をおいて、注目どころの挑戦者紹介に移るが、危惧したとおり紹介が滅茶苦茶。渡辺正行さぁ、ウルトラクイズのスタッフだったんでしょ? まぁ芸能人は一般素人の名前なんざいちいち覚えてないから、しょうがないけどね。それ以上に、総合司会の割に真剣味が欠け、単に流した仕事をしていた方が問題だ。せめて「Tバックじゃんけん」の司会やってた時くらい、真剣に取り組んで欲しかった。
○×クイズに入る前、筆記成績下位の人を落とすという。全国7地区の参加人数を統一するためだろう。各地区100人を呼んでいるが、「来る」と言っといて来ない参加者ってのが当然数名いる。それで95人が一番少ない地区だから、それに合わせるものと読んでいる。別に100人って言い切っちゃえば、視聴者は分からないのに。変なところで律儀だね。この地区の参加者は96人だったので、落ちたのは最下位である9点の人。仮にも統一予選を激戦区で通ってんのに、今回のペーパーで9点しか取れなかったのは結構疑問だったりもするが、クイズってそういうもんだよな。
本番の○×スタート。1問目、田中角栄が建築士の免許を持っている云々は「○じゃなかったっけ?」と、記憶が曖昧だったが、皆が○へ行ったのでどうでもよくなった。2問目、知らん。とりあえず×行っとけ。外れた。アンラッキー。回りで「20世紀のクイズなんだから×にはできないよなぁ〜」という声があがっていたけれど、それは単なる後付じゃん。×だったら「意外性を持たせたな」とかで言いくるめられるんだし。3問目、また堀江謙一の問題。知らねえ。×に残れ。外れた。もう失格。人生は挫折の連続だ。引き上げる際、「太平洋ひとりぼっち」の小説か映画を見ておこうかという気にはなった。ちなみに音声の方は、2問目がほとんど聞こえなかった。多分岩に音の一部が遮られる○側にいたせいだろう。あとで三択の方でも、「問題が全く聞こえなかった」という声を耳にした。
三択を見学....の前に、ホワイトボードに予選成績が書いてあると聞いて、見に行く。トップは深澤で、2位は能勢さん。私は17位と、関東甲信越でこの順位ならまずまずだと上機嫌。でもRyuさんは8位でも相当悔しがっていた。上が望まれる一流プレイヤーってのは厳しいなぁ。17位で満足しているような私でも、本当に関東のプレイヤー全員が集って筆記を行ったら、50位以内に入れるくらいの力は持っていたいけれどね。
三択を見学。プールにプカプカ浮いてる挑戦者。シュールな光景だ。「コスモ星丸」を答えさせる問題で「石野さんへの差し込みか」という疑惑の声には笑った。気がついたら、決着したことになっていた。と同時に波が発生し、正解数5問以下でプールに漂っていた挑戦者を押し流した。挑戦者が流されたことは「楽しそうだな〜」程度だけれど、「○問正解」のプラカードを持ってたスタッフも流されていたことに笑った。下っ端はつらいね。
済し崩し的に早押しへ移行。ルールは3○2×、各組3人→2人。これに勝った人が全国大会へ進出となる。1組目は五十嵐実さんが圧勝し1抜け。2人目には菊地晃史さんが着実に正解を重ねて決着。2組目は上田洋一さんが1組目同様に圧勝。2人目には田中健一さんが1×を付けて苦しくなるも、地力を発揮して勝ち抜け。ここでトメさん登場。「田中くん、伊勢くんいるかい?」あの〜、「伊勢くん」じゃなくって、「能勢くん」じゃない? まぁいいや。これ以上に深いダークサイドには触れたくないし。3組目は金澤敏幸さんとラガーを相手に回し、矢野了平が1抜け。ここで唐突にCM。まぁちょうど半分が決まったところだと無理矢理納得したが、CM明けで北海道地区が始まっていた。「すいませ〜ん、このあと放送されません」ガクー。いや、私は参加者じゃないから別にどっちでもいいやん。3組目の続きが行われ、金澤さんがラガーを倒して勝利。4組目は西脇正純さんがトップ抜けし、石野まゆみさんが苦しみながらも勝利。5組目は市川がブレイクしてトップ抜け。2番手には「ウルトラチャンプ」の肩書きを表に出さなかった瀬間康仁さんが入り、関東甲信越地区の代表10人は決まった。(オープニングで「ウルトラチャンプ」として紹介されなかったのは、本人が希望しなかったためらしい。事の真偽は藪の中だけど。)100人の中からの10人、しかも形式は○×、三択とランダム性が高い構成だったけれど、終わってみれば代表は全員知っている名前の人。(元々参加者全体で知っている名前の人が多いんだけれど。)「クイズは運の要素が強いゲーム」と言っても、実力がある人ってのが有利になるゲームだからね。
クイズが終わって、勝ち抜けた人を羨ましく見送りつつ、「魅惑のチキルーム」に戻る。時間はもう午前2時を回っていた。色々と考えたいことがあったので、夜食は一人で取る。しばらく軟禁状態。「濡れた服を着替えたいのに、更衣室へ戻してくれない」と激怒する人続出。まっとうな神経の人なら当然わき起こる感覚だ。しかし日頃から不健康な生活を送っている私の場合、「プールで泳がせろよ〜」と、別の理由で激怒していた。あまりにやることがなかったので、スタッフの一人と会話。
「いや〜、お疲れさまでした。」
「えっ、あ、はい」
「大変ですよね。後片付けも。」
「そうですね。」
「プールが片づくまで危険ですからね。」
「そうですね。本当は皆さんを先に帰したいんですが....」
あっ、なるほどね。(会話の端々を読みとってください)そんな心中を察してか、三択で使った浮き輪を捨てるのに金がかかるから自由に持って帰って良いとのこと。浮き輪を2つゲット。午前4時頃、ようやく更衣室に行けるようになる。更衣室はガラガラ。暴動寸前の民衆じゃないんだから、別に人員整理してまで更衣室への管理をする必要はなかったよ。
能勢さんが携帯型の早押し機を用意していたので、クイズを始める。「みんな仲良しクイズ」。基本ルールは2○2×。2○で勝ち抜けるか2×で失格すると、自分が今まで押していた席が空くので、自分の知らない人or面識のない人etc.を一人連れてきて早押しクイズに参加させる。こういう場所だから成立するルールである。おかげで「クイズの帝王」で脇屋恵子さんを倒した方、私と同じ年くらいの息子がいる方など、多分こういうことをしなければ一生口を利かなかったであろう方と話せるという、貴重な体験ができた。この辺り、能勢さんの人徳のなせる業だね。
午前6時、ワイルドブルー横浜をチェックアウト。マイクロバスで鶴見まで送迎してもらう。普段は東京がクイズ会場だからあまり意識しなかったが、ここは横浜なので、居住地ごとに集団がきっちり区分される。神奈川の人とはすぐ別れ、埼玉の人とは山手線で別れ、東京モンは東京モンで揃って帰った。
午前7時。予約録画しておいた「20世紀クイズ」のビデオをジッピング。鈴木舟太であると確認できる映像は1分程度。これでNHK、TBS、テレビ東京、メトロポリタンテレビの4局でクイズをしている光景が映されたことになったが、またも名前が確認できるに至らず。これだけテレビに映っていながら、名前がアナウンスされるなりテロップで出るなりしたことがないってのもなぁ。それにしてもこの1分程度の映像から両親(姉弟は寝てたそうな)は私を見つけており、「堀江謙一の問題は、オレらの世代では有名なんだけど、やっぱり舟太の世代には厳しいね。」と父から言われる。NHKに出たときほど興奮してはいなかったが、やっぱり親バカだなとは感じた。別にあんな時間に生で見てなくてもいいのに。でもこういうのもいいもんやね。
アットホームはここまでにして、ビデオに戻る。番組として見るとしっかりした内容になっている。この辺り、素人の心配は不要だった。ただやっぱりというか、「手際が悪いな」という風には感じる。番組作りは及第点だから、あとは参加者の扱いを向上させることと、ドタバタしたところを見せないようにすること。いずれも生の番組作りにおいては難題だけれどね。
クイズの方。各地区の筆記トップは、村上彰さん、深澤岳大、安藤正信、増田友弥とまぁ、知った名前がズラリ。正直、オープンでのクイズはテレビ番組には直結しないという持論があったが、通用するもんだね。北海道地区は問題が激易に感じた。気のせい? 東北地区。さいたまんぞう氏は東北の人なのに何で「さいたま」なんだろう? 「20世紀最初の日の曜日」についてはここで出題された。関東甲信越....はいいや。東海北陸地区。横井貴史さん、安藤正信のQUAPSワンツーフィニッシュは何か名古屋の今を象徴するような感じだった。内心は「V6」が出題されることを期待してたけれど。近畿地区。知ってる人のオンパレード。牟禮は画面写り悪いな。堀家・木村コンビは健在。横田薫さんが数少ない花となり、忍がラスト抜け。中国四国地区、九州沖縄地区。うって変わって知っている人が全然いない。ローリングストーンズの連発はダメでしょ。20世紀クイズじゃなくってローリングストーンズクイズになっちまう。東北地区でもフリオ・イグレシアス二連発があったし。出題ジャンルの偏り方が顕著に現れていたのはいただけなかった。(まぁ「史上最強」の頃も偏った出題がされてたけれど)
午前10時、寝る。
午後3時、起床。午後4時、買い換えたばかりのテレビ前に陣取る。本戦1回戦の形式は「当たって25%」と基本は同じ。87人→8人と、「実力はあっても落ちる」けれど「残る人は実力がある」という絞り方。有識者10人はいいとして、各地区のマスコットアイドル7人も参加させたのはいただけなかった。「クイズ王」を決める番組でアイドルを参加させても華やかにはならんし、応援に徹させた方が効果的だよ。
クイズの方は映像をふんだんに使ったクイズ。でも元が既存のベタ問題だから、映像が揃えられるものを文字から置き換えて、映像が揃わなければ選択肢は文字だけにするというやり方に見えてしまった。それに今時、映像を揃えること自体は難しいことじゃない。それなのに映像をただ使っているだけで工夫が感じられない。マリリン・モンローがケネディにハッピバースデイを歌った会場など、随所に工夫のある問題はあったけれどやっぱり少数。大体は「顔当て」に収束し、視聴者の印象もそこに帰着する。「顔当て」という出題手法そのものは是だけれど、それに固執する必要は全く無いよ。「顔当て」させるにしても、政治家や俳優・歌手は分かるけれど、小説家や映画監督までにも使うのはちょっとカルトっぽい。えっ、クイズ王を目指すなら全部覚えろって? はいはい、分かりました。だから私はポロリ要員なんですよ。他にも出題手法として、例えば湯川秀樹の顔写真を出して、「この人がもらったメダルは?」と、ノーベル賞のメダルとそれっぽいメダルを3つ映すという、顔当て以外の複合的な映像出題をもっと出して欲しかった。
うだうだ言ってる間に、準決勝進出の8人が決まっていた。トップは近畿の井澤孝紀さん。関東からは菊地さん、石野さん、上田さん、西脇さんの4人。東北からは村上彰さん、三上朋徳さんの2人。そして中国・四国から藤村泰宏さんが勝ち抜けた。1回戦のランキングを見るに付け、地区ごとのパワーバランスがかなり偏っていると感じるのは私だけだろうか。
準決勝は5○3×。出題は映像、一問多答、イントロが順繰りに出題され、既存の番組とは一線を画するような路線。もしかして1回戦での出題が単調だったのは、ここで趣向を凝らすことに時間を取られたためだろうか。クイズの方は、井澤さんがここでも圧倒的な強さでトップ抜け。面識はないけれど「目指せ第二の西村顕治」と声援を送りたい。「それは褒めてんの?」という邪推はナシナシ。2、3番目の席には藤村さん、三上さんと、中国、東北を代表するプレイヤーが着き、最後の席には予選から苦戦続きの石野さんが着いた。
決勝。単純早押しの7○3×。ここまで低調だった石野さんが、ここに来て実力を存分に発揮。井澤さんと三上さんが3×で失格。藤村さんとの一騎打ちという構図。勢いに乗った石野さんを、藤村さんは止められず。勢いを持続させたままの石野さんが、最後も「大瀧詠一」をしっかり正解して優勝。ナベちゃんから「優勝は石野まゆみ 33歳!」と、余計なことを言われていた。
気になったこととして、大会を通して似た傾向の問題が重複して見られたこと。「堀江謙一」「エドワード8世」をはじめ、20世紀という限られた範囲とはいえ、頻出される単語が目立った。「20世紀のクイズ王」をブチ挙げるなら、もっと広範囲な出題が欲しかった。それと表に出るスタッフのお粗末さ。せっかくクイズを揃えても、問読みや正誤判定が何だかなぁって役割しか果たしていない人が目に付いた。書いてあることをただ読むだけなら誰にだって出来るんだって。ニュース読むときに何も考えず棒読みしたりはしないでしょうが。金もらって問題読んでいるプロなんだから、クイズ問題として解答者に答えてもらえるベストな読み方をして欲しい。ていうかテレビ局側も、そういう指導をして欲しい。それと正誤判定は誰が行っていたのか分からないけれど、「小林一三(こばやしいちぞう)」に対して、「正解は「こばやしかずみ」です。」は無いだろ。「えっ? 本当はそう読むんだ」って感じで無理に納得しようとしていた澤野隆二さんがコミカルだったけれど、それはそれ。あとアスワンさんの「パーキンソンの法則」は何ですぐに正解音が鳴らなかったんだか。こういう所で「手際が悪い」って言われちゃ、せっかく問題作った表に出ないスタッフに申し訳が立たないよ。
あとは次回行う場合について。同じ番組を行うとは考えられないけれど。番組上の反省点は別にして、やはり地区ごとの代表選出。スタッフ側からすれば「10人に誰が残っても番組進行には関係ない」わけだけれど、参加者側からすれば先へ進むために通過が楽そうな地区を選びたがるのが人心というもの。今回は他地区受験はほとんど無かっただろうけれど、これが恒例となれば明らかに地元ではない別地区から参加する人が出る。まぁそういうことをする人ってのは、往々にして実力が不足しているから、大抵は予選落ちすると見ているけれど。他地区から受けるってことは、自分の地区からは通過できないと判断した人が行うわけだからね。それなら放っておけばいいとなるけれど、事はそう単純ではない。帰省や仕事によって、別地区で受けたいって人は少なくないでしょ。要するに、やむを得ない都合で別地区から受けたのに、邪な考えの人と一緒にされて、知らない人から後ろ指を指されてしまうってこと。でまぁ長くなったけれど、「代表人数を統一する必要って無いんじゃない?」ってこと。わざわざ○×前に各地区95人にする必要性も薄かったし。自分が関東にいるからっていう打算がないと言えば嘘になるけれど、参加人数が全然違うのに通過人数は揃えるというやり方は画一的すぎるよ。均等な通過者配分が行われれば、そんな気苦労をする必要は無くなるんだし。