1998/04/16
第13回クイズフェスティバルの鈴木舟太企画を詳細ページにアップ。それにしても、自分の企画をここにアップすることになるとは....スケジュールページを作った当初は露とも予想しなかったことである。1時間と短い企画なので、STEP1、2とも短期決戦の形式。
STEP1は大人数を一気にふるい落とす形式でないとダメなので、3択制覇クイズなる形式を考案。3択単発では味気ないので一捻りを加え、「1」「2」「3」全ての選択肢で正解した人が勝ち抜けという形式を考えた。が、この形式だと異常に問題依存度が高くなり、プレイヤー個人ではどうにもならない場面に遭遇する可能性が大である。それをフォローするために、「無解答」の選択肢を加えることで、プレイヤーの勝負勘を試す要素も加えてみた。
STEP2は4組に分かれての通過。当初は無難に2○2×を考えていたが、これでどれくらい盛り上がりを見せられるかが気になった。以前、第8回マンオブザリバティにおいて同ケースで2○2×を行ったが、すぐに勝ち抜ける人は一気にポイントを重ねるが、あとの人はだぶついてスルーが多くなってしまった。難易度は低めだったが、それでも2×や回りのプレッシャーで押せなくなるケースは多い。そうした間延びを無くすため、プチ通過クイズという形式に変更。通過席に誰かがいれば、弥が上にもプレイヤー、参加者とも緊張感は増す。1対多というわかりやすい対決図式。阻止による活躍がそのまま自分のチャンスに繋がるという明快さで、こうした形式を考えてみた。
で、鈴木舟太企画の決勝にあたるSTEP3だけれど、これは当日まで非公開。しいてヒントっぽいことを挙げれば、大会参加者の「考え」が、確率はわずかだが反映される形式である。私の形式でグラチャンを戦う2人が決まるわけだが、その2人が誰と誰になるのか、今から楽しみである。まぁその前に、企画を成功させるように努めなければならないんだけれど。
1998/05/01
クイズフェスティバル用の問題がやっと揃う。三択20問、早押し用100問の合計120問。予備も数問用意しているけれど、予備はできれば使わなくて済むようにしたいのう。問題を揃えて不安になったのは、難易度が適切なのかどうか。易すぎても難しすぎてもダメなものだけに、当日フタを開けてみるまで、この設定が正しいかどうか分からない。まぁ、大会主催者は皆こういう不安点を持つだろう。私も大会・企画を主催したときはいつも悩むことだから、あと10日間苦しんで苦しみ抜いた方が自分のため、ひいては皆のためになるんだし。
1998/05/06
山本さんからの連絡で、フェスティバルは80人余りの参加予約を受け付けたことを聞く。この参加者を楽しませることができるんだろうか。大会まであとわずか。問題・企画は揃えているけれど、これが良い企画かどうかは、当日にならないと分からない。
1998/05/09
明日の「第13回クイズフェスティバル」のリハーサルのため、南行徳の市民センターへ行く。実際に会場に入ると、自分がイメージしていたものと大幅に違っていたので、各企画についての進行を頭の中で作り直す。進行を行う際に必要となってくる道具の確認や配置等を、山本さんと話し合う。企画を行うのは私だけではなく、「次の会」と「グランドスラム」もいるので、両スタッフも進行を打ち合わせていた。
私の企画の問題点は、時間、クイズの難易度、そして一人で司会進行、問読み、正誤判定をこなせるかどうかである。時間オーバーについては山本さんから厳しく言われていたので、私の最後の形式は時間制限を取り入れたものにしている。そういうわけで時間をオーバーすることはないのだが、最後の形式を行う時間が10分も無かったではどうしようもない。それと企画時間以外にもう一つ、時間との戦いになる事項があと一つあるのだが、それはまた当日。難易度は、敗者復活はクイズではなく、STEP1は3択だから特に案ずる必要はない。問題になってくるのはSTEP2、3の早押し。短時間の企画でスルー連発でもしたらもうダメ。かといって簡単な問題ばかりを出していたのでは味が出ない。山本さんが私に企画を依頼したのは、学生寄りの難しめなクイズを期待してのものだから、一定水準を超える難度は必要である。司会進行等は、もう悩んだ所でしょうがない。開き直るしかない。
リハーサルとは言っても、ずーっと作業をしているわけではなく、時間が空くこともある。その間に舛舘さんとミステリーもの(推理系ではなくオカルト系)の会話で盛り上がる。「バミューダトライアングル」「サルガッソー」「マリー・セレスト号」「ウェストサイド・バプテスト教会」「MJ12」「エリア51」「人体自然発火」「キャトル・ミューティレーション」etc........とまあ、際限なく続いた。人体自然発火の科学的証明法は知っていたけれど、キャトル・ミューティレーションの科学的証明法を舛舘さんから教えてもらったのは貴重であった。
リハーサル後、白山へ移動して東洋大学へ行く。ここで次の会の例会があるというので付いて来たのである。最近人前で問読みをしておらず、明日いきなりではと考え、持っていたノートパソコンから、次の会のメンバーを解答者にして出題。2時間で600問程度を出題。難度が低い問題のみだったとはいえ、解答者側の反応速度には、凄いを通り越して呆れるくらいであった。矢野2号を筆頭に、べーつるさん、舛舘さん、若林、杉原君がカルテルを組んで、9割方の問題を抑えていた。
1998/05/10
第13回クイズフェスティバル。第4回法政オープン以来、実に2年半ぶりの大会主催側である。今まで企画はいくつか行って来たけれど、大会は意味が違う。例会等なら参加者に合わせることが出来るが、大会では全く会ったことのない人が自分の企画に参加するのだから、参加者の好みなんて分かりっこない。まぁ難しく考えず、ここまで来たら自分の立てた企画をしっかりやるまでである。
8時半会場着。誰もいねぇでやんの。時間がある内に、近くのコンビニでバランス栄養食と水を買う。しばらくすると山本さんが到着し、その後も続々と人が集まる。会場作りをして、9時ちょい過ぎにセッティング終了。受け付けに鈴木舟太企画「工学院オープン」プログラムを置いて、あとは参加者が集まるのを待つばかり。正確な人数は聞いていないが、少なくとも80人は集まった。ここ最近、一大会当たりの参加人数が減っている中でのこの数は多い方である。山本さんの宣伝力に感謝であり、これだけの人数相手に企画を出来るのはありがたい。
最初は次の会の企画。参加受付順に早押し機に座れる空席待ちで1○2×。というルールはあるが、勝ち抜け人数は設定されていないので、2×で失格しなければ誰でも勝ち抜けられる、つまりは参加者全員に押す機会が与えられている。私は早いうちに参加受け付けを済ませていたので、最初から早押し席に着く。1問目、眞露杯や第6回法政オープンでも出題された「バロウズ」を先取して最初の勝ち抜け者となった。
2つ目の形式は、いくつかの組に分かれ、顔写真or肖像の人物を答える問題。私は科学のジャンルを選択したが、出てくる顔はどれも見覚えがない。全く答えられないまま敗退。まぁ、この結果は負け惜しみでなく、別の意味で自分としては助かった。
工学院オープンの下準備で、参加者全員にアンケートに答えてもらっていた。内容は、12大学のクイズプレイヤー1名を挙げてもらうというだけのもの。(知らない人は無解答でもOK)このアンケートの統計を取って、企画に生かすのだが、その統計を取る時間が足りるのかが不安点の一つであった。次の会企画で負けるや、すぐスタッフの控室に入って黙々と統計を取り始める。30人分のアンケートを無作為抽出し、統計を出した時点で、当初の予定通り実際に用いる5大学を絞る。この段階で、次の会企画が終了。優勝したのは杉原君で、時間も予定通りの12時50分に終了していた。
13時50分、工学院オープンの開始。結果はどうであろうと、70分後の15時には判明する。前口上もそこそこに、STEP1の3択制覇クイズをスタート。問題はシャッフルしたので、私にも出題順序は分からない。4問目で予想外の大量勝ち抜けが出て、24ある枠のうち21が埋まる。続く5問目で枠を越える人数が勝ち抜け、早い人はもうこの段階で失格してしまった。サドンデスは7問目で決着。正直、こんなに早く終わるとは予想しておらんかった。
STEP2に用意された残り4つの枠を巡っての敗者復活は、法政オープン恒例の「名前ビンゴ」の逆バージョンである「逆名前ビンゴ」。ルールは、自分の名前をビンゴカードに見立てるのだが、普通のビンゴとは逆で、全く的中しなかった人が復活となる。ちなみにこのルールの骨組み自体は、第4回法政オープンの時に提案されており、同大会問題集のあとがきに記してある。私が取り出すひらがなにSTEP1の敗者は一喜一憂。そうこうするうちに敗者復活4名が決定。
STEP2は各組7人から2人抜けのプチ通過クイズ。1組目、かつて私がRyuさんと名前を間違えた山口剛さんが、3問目に「8マン」を正解して通過席に立ち、4問目に「救世軍」を正解してトップ抜け。続いて深澤も「ヒラメ」「ラベンダー」を連取して勝ち抜け。2組目、日高が3問目に「ハーメルン」を正解して勝ち抜け。その後は矢野、奥村さん、平田了の3人が競っていたが、終盤に矢野が正解数差を広げて判定勝利し、ウルトラクイズライブスタッフのワンツーとなった。3組目、鷹羽さんが2、3問目をカッコいいポイントで連取して会場の喝采を浴びつつ勝ち抜け。さらに舛舘さんも負けじと「ジェームズ・ボンド」をクリーンヒットさせて勝ち抜け。4組目は関敬一さんを中心に接戦となり、全問消費しても勝ち抜けは出ず。正解数により、関さん、矢崎英之さんの勝ち抜けが決まった。
工学院オープンの決勝であるSTEP3。アンケートを元にした「クイズプレイヤー獲得クイズ」。ルールは、早押しに正解すると+5(誤答は3問休み)で、さらに指名権を獲得。指名権を得ると、五大学のうち一つを指定し、その大学所属のクイズプレイヤーを答える。その答えが、アンケートのランキングで3位以内に入っていればさらに追加点が入る。得点は1位10点、2位20点、3位30点。このルールの意図は、今時のプレイヤーとウルトラ世代のプレイヤーの、両方に対し、クイズプレイヤーをもっと知ってもらいたいという点にあった。このクイズフェスティバルは、幅広い世代のプレイヤーが参加する大会だけに、私自身もアンケートの結果がどう出るのか予想しづらかった。意外性のあるランキングになることを想定して、企画に組み込んだのである。
長いことルールを説明した後、ようやく8人の解答者が揃ってクイズをスタート。この時点で残り時間は25分と、ペース配分は万全。あとはこの形式がうまく行くかである。勝負そのものは、序盤に矢野が飛び出し、舛舘さんがさらにその上を行くように4連取し、プレイヤーを次々獲得して荒稼ぎ。中盤から鷹羽さんにエンジンがかかったが、プレイヤーが思うように獲得できない。一時は鷹羽さんと矢野が同点で、このままなら正解数で鷹羽さんの勝利となったが、制限時間が来て最後となった問題を矢野が正解して逆転。トップはダントツで舛舘さんで、2位には矢野が入り、工学院オープンの優勝者・準優勝者となってグランドチャンピオン戦へ進むことになった。
終了直後、相当量の汗をかいていたことと、予想以上にノドが渇いていたことで、朝に買った水1リットルのボトルを一気にカラにした。一人で大会企画を切り盛りするってのは、想像以上にハードだのう。
大会後、参加者の十数人に企画の内容について聞いて回ったところ、大方の評価は好評。まぁ、面と向かって非難する人はおらんだろうが。それでも、「STEP3は問題が難しすぎてさっぱりだった」という意見も。ただ続けて「でも、スルーがほとんど無かったから、やっぱり強い人が勝つんだなぁ」とも。STEP3は36問消費して、正解23問、誤答11問、スルー2問。3休にも関わらず皆が果敢に攻めてきたことが伺える結果とも取れるが、自分の企画だけに客観的判断は難しい。企画については、やはり鷹羽さんがプレイヤーを獲得できなかったことに触れる人がちらほらいた。「プレイヤーを知らない人には不利」と見てのものと捉えている。「アタック25」では正解数が多いプレイヤーが必ず勝つとは限らないという例を出さずとも、クイズの勝敗は単純な正解数で計れないもの。今回の企画は、正解しても正解しても報われないルールではなく、正解を続けていればルールを全く生かさずとも勝てる形にはしていた。これはアタック25もまた同じ。実際、あれで鷹羽さんが勝っていたら、反応はかなり違うものになっていたのでは無かろうかと、屁理屈をこね回したいところだ。それでも、舛舘さんと矢野が強かったという点は間違いない。
グランドスラム企画。先に書いてしまうが、この企画は予定時間を大幅に過ぎてしまった。山本さんにあれだけ念を押されていたにも関わらずである。また、問題にもスルーが多いし、加えて問読みの脇屋さんに「問読み練習どれだけしたの?」と聞きたくなるくらいであった。問読みは司会と共に重要な役割なのに、あんな読みでは解答者が可哀想である。「仕事が忙しいから」という話を聞いたが、それは誰にでも言えること。私は「勉強が忙しいから」等と、問読みの練習を疎かにしたりはしなかった。クイズの方はジャンルが幅広い、はずなのだが、同じ単語がかぶってしまって、あまりその特色が出せていないように見えた。誰か一人でも問題チェックすりゃぁ、取り除けそうな気もするのだが。別にグランドスラムが嫌いでこんなことを書いているわけではないが、全体的な構成のレベルの低さにはガッカリさせられた。山本さんは「時間は絶対守るように」と言っておいて、実際に過ぎたら擁護に回っちゃうのもいただけなかった。それじゃあ時間をしっかり守った次の会や私の立場はどうなるの? まぁ、山本さんは人を責めたりはしない性格だからしょうがないとも考えたので、私がここで指摘しているのである。
構成云々は別にして、一参加者としてはかなり楽しめた。(多分、自分が企画者じゃなかったら、あれだけのミスが頭に引っかかったりはしなかったかも知れない。)1ラウンドは7コーナーのうち1つを選択。私は早押しボードを選択。早押しボードは5コーナー目だったが、それまでの4コーナーで大幅に予定時間が狂ったようで、2時間半用意されていた時間は、1時間を切っていた。な〜んかしわ寄せが来そうだな〜と予想したとおり、問題数が13問限定に減らされてガクー。オマケに解答者のメンバーに、べーつるさん、大村さん、大川さん、神山、待木と、強豪が多い。クイズがスタートすると、難度が他のコーナーと比べて若干難しくなっているように感じた。序盤はボードでチマチマ稼ぐが、12人のうち3人しか勝ち抜けられないので、後半は早押し正解が必須であった。10問目、「定数h」の確定ポイントで単独押しを決め「マックス・プランク」を早押し正解。続く11問目も「ショールがマフラーに絡まり」と、ポイント部で確実に抑えて「イサドラ・ダンカン」を取って早押し連取し、神山と並んで10点のトップタイ。12問目の「メチニコフ」は神山に取られて2点差を付けられたものの、下から追い着いてきた人はいなかったので、11点で2位抜け。3位は待木。大村さんらの自滅にも助けられる形ともなった。
準決勝は2ポイント先取の一騎打ち。抽選により、私の対戦相手は日高。問題がFNSチックで、解答席に着いている12人のうち「誰か一人が知っている」的なもの。2、3の対戦が決着し、空いた席に私と日高が入って、一騎打ちが始まったが、知っている問題がちっとも来ない。決着する組を横目に、両者とも無得点。対戦数がとうとう4つにまで減ったところで、やっと「メビウス」を正解して先制。しばらくの後に、とある植物を答えさせる前フリ。「「スカボロー・フェア」の中に....」と来て、内心小躍り。「やりぃ、それは4つのうちどれが残っても答えられる。他の人は押さないでくれぇ〜」とか考えていながら問題文の続きを聞き、「パセリ」「セージ」「ローズマリー」の3つが出た段階で解答権を取り「タイム」を正解。決勝進出を決めた。
決勝は変則的なサバイバルクイズ。私が組み込まれた組にはカネキチ、石塚、待木、神山と、学生主体の組である。
カネキチ「テレクラ」
石塚「ふようグループ」
待木「アーリントン墓地」
神山「野村望東尼」
他の2組の早押し席は全部埋まってんのに5問でサヨウナラ。負ける時なんてこんなもんだ。その後、自滅していくプレイヤーが目立つ中、着実に歩を進めた待木が文字通りサバイバルレースを制してグランドスラム企画の優勝者となった。
休み時間、「リテラシ杯」「第4回法政オープン」問題集を販売。とうとう「リテラシ杯」問題集の実売部数が200部を突破。これだけ売れた個人の問題集ってのは数えるほどしか無いだけに、自分もここまでやってきたんだなぁと感慨深いものがあった。
敗者復活は久嶋さんによる思い出映像クイズ。1問目は鷹羽さんが出ていた史上最強のクイズ王。
問題「現代のモーツァルトとも呼ばれる作曲家で/」
鷹羽「ウェーバー!!」
しっかしこれがもう6年前の映像なんだよなぁ。懐かしいねぇ。その後もFNSやウルトラクイズ、果ては山本さんが参加していたクイズサクセス、関戸幸太のハンマープライスなどの映像が出てきて大いに笑わせていただいた。
長かったクイズフェスティバルもグラチャン戦を残すのみ。グラチャンは10○3×のアップダウン。杉原君が怒濤の攻めで、気が付いたらリーチ。矢野も8○まで詰めたが、最後に杉原君が、偶然にもこの大会の数と同じ「13」を正解し、第13回クイズフェスティバルのチャンピオンとなった。
大会後の飲み会。グランドスラム企画について、上で書いたようなことを舛舘さんに指摘すると、「ストレートな意見、ありがとうございますぅ〜、返す言葉もございません」と、顔をひきつらせながら返答した。黒巣はアジア旅行の話を、目を輝かせながら嬉々として披露していた。関戸は相変わらずK−1一色。ハンプラで落札した「アーネスト・ホーストと対戦」した時のことを、水を得た魚のように話して聞かせてくれた。
こうして、南行徳での長い1日は幕を閉じた。