【『甲府い』大雑把なあらすじ】
江戸の豆腐屋で、おからを盗み食いした男が店の者に捕まる。
男は善吉といい、豆腐屋の主人に身の上と経緯を話す。
善吉は甲府の出で、早くに両親を亡くし、
おじが親代わりとなって育ててもらった。
いつまでもおじの世話になっていてはと思い立ち、
餞別のお金をもらいつつ、
途中、身延山に三年は帰らないと願掛けをし、
江戸にやってきた。
しかし江戸に来て早々すりに遭って一文無しになり、
宿にも食事にも事欠くこととなり、
おからを盗み食いしたという。
話を聞いた店の主人は、
身延山で願掛けをしたというくだりから
同じ法華宗(日蓮宗)の者だからと、
善吉を許して食事を与える。
食事の後、善吉に国へ帰るよう諭すが、
善吉は願掛けをしたので三年は帰れないと聞かず。
それならばと主人は自分の店で働くことを勧め、
善吉は豆腐を売り歩く仕事をすることに。
善吉は真面目によく働き、
如才無く立ち回ることで子供や女性からの受けが良く
豆腐屋の繁盛に一役買う。
三年の月日が経つ。
主人は奥さんに、善吉を雇った目に狂いはなかったと話をするうち、
善吉は娘の結婚相手に良いのではという話に。
娘は既に善吉に惚れており、
仕事一筋の善吉に是非を問うと、
善吉はこの申し出を受け、二人はめでたく結ばれる。
古今亭志ん朝:甲府い:1981年4月(27:04)
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