【『粗忽の使者』大雑把なあらすじ】
大名・杉平柾目正(すぎだいらまさめのしょう)に仕える
家臣・地武太治部右衛門(じぶたじぶえもん)は
大変な粗忽者で、物忘れが激しい侍であった。
この侍に使者としての役目が与えられたが、
弁当と別当(べっとう)を言い間違えたり、
馬に乗る向きを間違えたりと、
行く前から酷い粗忽を見せる。
治部右衛門が使者として
大名・赤井御門守(あかいごもんのかみ)の屋敷に到着すると、
家臣の田中三太夫から口上を聞かれるが、
治部右衛門は口上を忘れてしまった。
この失敗に治部右衛門は切腹すると言い出すが、
田中三太夫から止められ、
口上を何とか思い出そうとする。
治部右衛門は生来から粗忽であったため、
よく父から尻をつねられた痛みで
忘れていたことを思い出していた。
治部右衛門は田中三太夫にお願いして
尻をつねってもらうが、
尻をつねられることに慣れすぎているため、
痛くもかゆくもなく思い出すには至らず。
この様子を見ていた大工・留っこが、
大工道具の閻魔(大型のペンチのような釘抜き)で
つねって思い出させようとする。
「粗忽の使者」古今亭志ん朝(29:03)
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