【『錦の袈裟』大雑把なあらすじ】
ある町で、隣町の若い衆が吉原遊びの終盤に、
縮緬の長襦袢を見せて踊った出来事が話題になっていた。
その際、隣の貧乏長屋の連中にはこんな豪華な遊びは
できないだろうと悪し様に言われたため、
貧乏長屋の一同は腹を立てていた。
貧乏長屋の兄貴分の男が、これより上の遊びをしようと提案し、
自分達は錦の褌で踊ってやろうという話になる。
兄貴分の男は、一同の中で参加が難しそうな与太郎に対し、
女房に許してもらえるよう助言をする。
帰宅した与太郎が、女房に事の次第を話すと、
女房は近所の付き合いだからと吉原遊びを許す。
錦の褌については、お寺の和尚さんから
錦の袈裟を借りてきて、これを褌に仕立てることに。
与太郎は和尚から、明日の朝までに返すという約束で
錦の袈裟を借り受ける。
女房はこれを褌のようにあつらえて、与太郎を送り出す。
一同が既に集まっているところに与太郎が到着する。
兄貴分の男が与太郎の褌を確認すると、
一同の中で一番豪華な褌であることに驚く。
長屋の一同で吉原遊びをし、
終盤に揃って錦の褌一丁になり、
芸者衆の度肝を抜く。
中でも与太郎の褌は豪華な上、
袈裟の丸い輪がぶらぶらしていたため、
芸者の注目の的になる。
店の者達は、
このような豪華な遊びをするのはきっと華族か何かで、
あの輪が付いている人が一番偉いお殿様だろうと勘違いする。
芸者達は他の客には目もくれず、
与太郎一人をひいきにする。
「錦の袈裟」古今亭志ん朝(19:03)
古今亭右朝「錦の袈裟」 1989年(31:12)