【『双蝶々(双蝶々雪の子別れ)』大雑把なあらすじ】
長吉は幼い頃から悪さばかりしていたため、
早くに奉公に出される。
長吉は生来の小狡さから、
奉公先では気が利く者として溶け込む。
しかし長吉は裏では盗みを働いており、
盗みの現場を店の番頭・権九郎に見られてしまう。
番頭が店へ戻って長吉の部屋を調べたところ、
高価な品が多数出てくる。
番頭は帰ってきた長吉を呼びつけ、
盗みを働いていることを白状させる。
長吉が盗みを白状するや、
番頭は花魁の身請けをするために
大金が必要だからと、
長吉に店の百両を盗むよう強要する。
長吉が悪事を働いて奉公先から逃げた話は、
両親の長兵衛とお光にも伝わる。
2人は世間様に顔向けができなくなり、
大根畑と八百屋を捨てるように
長屋を出て住居を転々とする。
十年余りが過ぎ、2人がやっと落ち着いた先で
長兵衛は腰を患い、3年の間、寝たきりのまま。
お光は夫の快気を願ってお百度詣でをすると共に、
内職だけでは稼ぎが足りず物乞いをしていた。
みぞれ混じりの寒風が吹く日、
物乞い相手が通らずお光が困っていたところに、
ようやく一人の男が通りがかる。
お光が事情を話すと、男は大金を差し出す。
是非とも顔を覚えたいと、お光が男の顔を見ると、
その男は長吉であった。
正蔵 双蝶々(26:09)
圓生 双蝶々(12:00)